電気代は、近年上昇傾向にあり、多くの家庭が節約に悩んでいます。そんな中、注目されているのが太陽光発電です。
太陽光発電は、太陽光を電気に変換するシステムです。電力会社から購入する電気の量を減らすことで、電気代を節約することができます。
また、太陽光発電は、CO2などの温室効果ガスを排出せずに電気を生成できるため、環境にも優しいというメリットがあります。
しかし、太陽光発電には、初期費用が高い、メンテナンスが必要、発電量が安定しないなどのデメリットもあります。
そこで、この記事では、太陽光発電のメリット・デメリットを徹底解説します。
太陽光発電を導入するかどうかを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
電気代はなぜ上昇している?
電気料金の構成
電気料金は、基本料金と従量料金、再生可能エネルギー賦課金で構成されています。
- 基本料金は、契約しているだけで発生する料金です。
- 従量料金は、電気の使用量に応じて発生する料金です。
- 再生可能エネルギー賦課金は、再生可能エネルギーの普及促進のために、電力会社が負担する費用を、電気料金に上乗せして徴収するものです。
つまり、電気代は、電気を使う量が多いほど、基本料金と従量料金の両方が高くなります。また、再生可能エネルギー賦課金は、電気の使用量に関係なく、全員が負担する料金です。
電気料金の値上げ
電気料金は、原油価格の高騰や燃料費調整制度などにより、近年値上げが続いています。
- 原油価格の高騰
原油は、電気をつくるために必要な燃料のひとつです。原油価格が高騰すると、電力会社は、電気をつくるコストが高くなります。そのため、電気料金を値上げするのです。
- 燃料費調整制度
燃料費調整制度とは、電力会社の燃料費の変化を、電気料金に自動的に反映する制度です。燃料費が高騰すると、燃料費調整額がプラスになり、電気料金も値上がりします。
つまり、電気代が高くなる理由は、電気をつくるための燃料の価格が高くなっているからです。
ポイント
- 電気料金は、基本料金、従量料金、再生可能エネルギー賦課金の3つで構成されています。
- 電気料金は、原油価格の高騰や燃料費調整制度などにより、近年値上げが続いています。
太陽光発電のメリット
太陽光発電は、太陽光を電気に変換するシステムです。近年、電気代が高騰していることや、環境に配慮した暮らしをしたいなどの理由から、導入を検討する人が増えています。
太陽光発電のメリットは、以下の3つです。
- 電気代を節約できる
太陽光発電で発電した電気は、無料で使用できます。そのため、電気会社から購入する電気の量を減らすことで、電気代を節約できます。
- 環境に優しい
太陽光発電は、CO2などの温室効果ガスを排出せずに電気を生成できます。そのため、環境に配慮した暮らしを実現できます。
- 資産価値が上がる
太陽光発電システムは、資産価値のある設備です。そのため、導入することで、住宅の資産価値を高めることができます。
具体的な例
例えば、1000kWhの電気を年間で消費している家庭の場合、電気代は、基本料金と従量料金で約8万円になります。太陽光発電を導入して、自家消費率を50%にした場合、電気代は約4万円にまで抑えることができます。
また、太陽光発電システムの寿命は、一般的に20年程度と言われています。そのため、20年間で得られる電気代と、太陽光発電システムの初期費用を比較すると、初期費用を回収できるケースも多くあります。
太陽光発電のデメリット
太陽光発電は、電気代を節約し、環境に配慮した暮らしを実現できる有効な手段ですが、以下のようなデメリットもあります。
- 初期費用が高い
太陽光発電システムの導入には、高額な初期費用が必要です。一般的に、住宅の屋根に設置する場合、1kWあたり約30万円程度の費用がかかります。そのため、導入を検討する際には、初期費用をしっかりと用意しておくことが大切です。
- メンテナンスが必要
太陽光パネルやパワーコンディショナーなどの設備は、定期的にメンテナンスが必要です。一般的に、10年ごとに大規模なメンテナンスを必要とし、費用は10万円程度が目安です。また、小規模なメンテナンスは、毎年1~2万円程度の費用がかかります。
- 発電量が安定しない
太陽光パネルは、日光が当たらないと発電できません。そのため、天候や季節によって発電量が安定しません。また、台風などの災害で、太陽光パネルやパワーコンディショナーが破損する可能性もあります。
- 台風などの災害によるデメリット
台風などの災害で、太陽光パネルやパワーコンディショナーが破損した場合、修理や買い替えが必要になります。修理費用は、数十万円から数百万円程度かかる可能性があります。また、買い替えの場合は、さらに高額な費用がかかります。
太陽光発電の導入効果を高める方法
太陽光発電の導入効果を高めるためには、以下の2つの方法があります。
- 自家消費率を高める
自家消費率とは、発電した電気を自宅で消費する割合のことです。自家消費率を高めることで、電力会社から購入する電気の量を減らし、電気代を節約しやすくなります。
自家消費率を高めるためには、以下の方法があります。
- 日中の発電量が多い時間帯に、電気を多く使用する家電を利用する
- 蓄電池を併用して、夜間や日照量が少ないときにも自家消費する
- 蓄電池を併用する
蓄電池を併用することで、日中に発電した電気を蓄電し、夜間や日照量が少ないときに使用できます。そのため、自家消費率を高めやすくなり、電気代を節約しやすくなります。
蓄電池を併用する際には、以下のことに注意が必要です。
- 蓄電池の容量を適切に選ぶ
- 蓄電池の設置場所を検討する
- 蓄電池のランニングコストを把握する
まとめ
太陽光発電は、電気代を節約し、環境に配慮した暮らしを実現できる有効な手段です。しかし、初期費用が高いことやメンテナンスが必要なこと、発電量が安定しないというデメリットもあります。
太陽光発電の導入を検討する際には、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 電気代がどれくらい節約できるのか
太陽光発電を導入することで、どれくらいの電気代を節約できるのか、シミュレーションしてみることが大切です。自宅の電気使用量や、設置する太陽光パネルの容量などによって、節約できる金額は大きく異なります。
- 初期費用を回収できるのか
太陽光発電システムの初期費用は、一般的に1kWあたり約30万円程度です。20年間で得られる電気代と初期費用を比較して、初期費用を回収できるのか確認しておきましょう。
- メンテナンス費用はどれくらいかかるのか
太陽光発電システムは、定期的にメンテナンスが必要です。大規模なメンテナンスは10年ごとに必要で、費用は10万円程度が目安です。また、小規模なメンテナンスは、毎年1~2万円程度かかることも覚えておきましょう。
- 発電量が安定するのか
太陽光パネルは、日光が当たらないと発電できません。そのため、天候や季節によって発電量が安定しない点は、デメリットとして認識しておきましょう。
太陽光発電は、メリットとデメリットをよく理解した上で、自分に合った方法を選ぶことが大切です。